ずっと素敵依存症でいたい

今週のお題「理想の老後」ということで、今思うことを綴ります。
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ヌメ革のショルダー 土屋鞄製造所

素敵なものを身につけたい

お洒落な服を着たい、上質なものを身につけたいと思う。けれども、流行して誰もが着ているものは引いてしまう。あんまりメジャーではないけれど、上質で、綺麗な服やものを見つけると嬉しくなる。それが個性的で、自分らしいと思えるものだと素敵だなあと思う。
高額なものはほとんど持っていない。高価より安い方がいいに決まっている。Tシャツやジーンズでも10年使えるものもある。気に入ったコートは20年着ている。上質なものならばそこそこの値段はするが、一生ものとして大事にできるのなら安い。
還暦を過ぎてもウィンドウショッピングは欠かさない。ずっと素敵なものを探して、財布の中身を気にしながら、買おうかどうか悩み続けたいと思う。

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自作の陶器にVert de Grisの花

素敵なものをつくりたい

10年前から始めた陶芸教室は、仕事漬けの生活の中で貴重な時間と場所になった。
なかなか上達はしないけれど、こつこつ土を削って、形を探る作業はつくる楽しさを教えてくれた。自分が心地よい、美しいと思うものが形になっていくのはとても嬉しい。
気に入った自作の陶器を友人の大切な日に贈り、友人の笑顔がもらった。
自作の器や鉢をお気に入りの花屋さんに持ち込み、生花やドライフラワーを生けてもらった。
キャンプ道具を自作する。簡単なことしかまだできないけれど、安い道具が自分だけの大切な道具になる。革細工も楽しい。山登り用の財布やナイフケース、OD缶のケースを手縫いした。
素敵なものを「見つける」から「作る」へ。楽しさが深くなる。

伊吹山山頂

素敵な場所に身を置きたい

キャンプに出かけ湖畔や森の中に座って、ぼーっとしなが珈琲を飲むのはすごい贅沢な時間だと思う。雨の中の靄のかかった山を見上げるのもいい。焚き火の炎はいつまでも見ていられる。
山に登った者にしか見ることができない景色がある。空と山々、悠然と飛ぶ鷲の姿、下界とは違う姿で咲く草花。
野遊びは、自然の美しさを教えてくれる。四季が変われば自然も姿を変える。美しい自然の中に出かけて、しばらくその中に身を置きたいと常に思う。
自然の中で珈琲や食事をすると、美味しさが倍増する。高級なレストランでの食事より好きだ。

カフェ Vert de Gris ポンプ小屋

素敵な世界で一時過ごしたい

お気に入りのカフェがいくつかある。そこで本を読むのが楽しい。カフェは、オーナーが作り上げた理想の空間だと思う。自分の心地良いと思う空間と近ければお気に入りのカフェになる。
カバンの中には本が必ず1冊入っている。小説が多い。登場人物たちの心情が伝わってくると、暫し、同じ世界にいるような気持ちになる。
映画はかなりたくさん観る。映画館、レンタルDVD、AmazonTV、Netflixで色々なジャンルの映画を観ては感情移入するのが好きだ。最近は不覚にも涙することが多くなった。
音楽も欠かせない。古い曲も新しい歌も、ジャンルもバラバラだけど、どこでも曲を聴く。YouTubeのMusicVideoを観て新しい曲を知ったり、AmazonMusicで古い曲を検索したりもする。素敵な曲で溢れている。
カフェ、映画、本、音楽、美術館、これらは一時だけど過ごせる素敵な世界だと思う。


素敵な人たちと出会いたい

大昔は人付き合いが苦手と思っていたが、そうでもないと気づいた。人と話すのが好きだ。心を開いて話をし、話を聴くことができると無性に嬉しくなる。人は皆違うし、色々な面を持っている。自分と同じように欠点もあれば、理解しにくい面もあるけれど、そんなに悪い人なんていない。
人付き合いが苦手と思っていた頃は、よく腹を立て、喧嘩もした。その分孤独感が強かった。勝手に一人になっていたのに他人のせいにしてた。
今は違う。「心を低くしていれば、人の気持ちが入って来やすくなる」と友達に教えられ、それができるようになった。少しは集団の人たちを柔らかく、結びつけることもできるようになった。どこにいても、きっといる素敵な人たちとの出会いを大切にしたいと強く思う。

自分の理想の暮らし方が見えてきた

素敵なものを身につけ、素敵なものをつくり、素敵な場所に身を置き、素敵な場所に出かけ、素敵な人と出会う。死ぬまで素敵なものを探していきたいと思う。
そんな素敵依存症のおじさんでいたい。

最近、お家カフェをつくりたいと思い始めている。素敵な自然の中に、自分らしいと思える家をつくり、素敵な音楽を流し、自分で作った器で美味しい珈琲を出し、友達の家に遊びにいくような感じで、いろんな人がいつでも訪ねて来れるような小さなお家カフェ。
テラス席には野遊び道具を置き、晴れた日には庭にテントを張り、日暮れには焚き火を眺めて見たい。

夢で終わるかもしれないけど、そんな夢を見ている時はワクワクする。
やはりぼくは、どこまでも満足しない、治療不可能な素敵依存症のようです。